エレンタールとの出会い。
まずは、前回の続きでエレンタールの小噺を。
”エレンタール”とは高カロリーの栄養剤の1つで、
消化をほとんど必要としない成分でできています。
栄養剤としての役割や炎症性腸疾患の治療としての役割もあります。
粉末状の栄養剤でお湯や水に溶かして飲みます。
主な目的は消化管疾患があったり、腸を安静にする必要があったりする場合に、
食事の摂取が困難である方が栄養素を摂り入れるために使用します。
あとは手術の前後の栄養管理としても使用されることがあります。
治療としては炎症性腸疾患の1つであるクローン病で一定の効果が示されており、
飲まれている方は多いかと思います。
このような成分栄養剤と呼ばれるものは、正直味がひどいことが多いです(泣)
カロリーを付けるために甘味の強いものであったり、
栄養剤独特の香りをまとっているだけでなく、
形状もドロドロとしたものが多く、飲むのも一苦労のようです。
母も初めてエレンタールを飲んだ時は、より一層の吐き気に苦しみました。
そんな患者さんの声に応えてか、エレンタールにはフレーバーという救世主がいます。
フレーバーは現在10種類あり、好みのフレーバーを一緒に溶かすことで、
味変し少し飲みやすくなるようです。
フルーツトマト、オレンジ、グレープフルーツ、青りんご、パイナップル、コンソメ、コーヒー、ヨーグルト、さっぱり梅、マンゴーの10種類があるみたいです。
幅広く展開されているなあと関心致します。
母の場合は、”さっぱり梅”と”青りんご”がベストなフレーバーのようでした。
コンソメとトマトは飲めるものではなかったとのことです(笑)
炎症性腸疾患だと吐き気や下痢などの消化器症状が頻繁に起こっているので、
さっぱりしているものが印象が良いようです。
みなさんの好みのフレーバーはあるでしょうか。
エレンタールを飲んでいる方って結構たくさんいらっしゃるなという印象があります。
もしよい飲み方があれば教えてください(笑)
小噺の予定が長くなってしまった。。。
3つめの病院に転院してからの母は、、医師はもちろん日々関わる看護師とも新たに関係を築いていかなくてはならないことに苦痛を感じていました。
治療にあたってくださる医師が変わるということや、日常の援助する看護師やリハビリスタッフ、全てが変わってしまうということ。
身体状態が良くない状況や、難病という状況に置かれた精神的苦痛がある中で、
人間関係を構築することは何十苦にもなっていました。
経過をわかっていれば、こういう症状が出るときはナースコールが多いとか、
こういう時はこうするといいなみたいなことが経験的に予測できてくるので、
お互いにコミュニケーションエラーのようなものは起きにくいです。
しかし、前の病院から引き継ぎがされているとはいえ、
新しい環境ではそういった配慮は難しいところがあると思います。
母としては長い療養の線上にある日々が分断され、
理解されない環境での療養の継続はしんどかったと思います。
1週間くらいは愚痴も多くなり、毎日LINEの嵐でした。
面会に行っても表情は暗かったのですが、持ち前の人付き合いパワーで
あっという間に仲良しの看護師ができていました。
この頃からじわりじわりと新型コロナウイルスが話題になり始め、
面会も時間制限が設けられるようになっていきました。
頻回の面会や長時間の面会ができなくなっていたので、相談できる看護師さんができて安心したのを覚えています。
そして入院して3週間程度経った頃、遺伝子検査の結果が告げられました。
次回は新たな診断との出会いについて書いていきたいと思っています。
お読みいただいた方、ありがとうございました。
では。