あの日の誰かのためのブログ

自分のできることから少しずつ。

2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

期待せず、希望は失くさないように。

迎えた当日。 入院中の母は病院でお留守番です。 セカンドオピニオンは基本的には患者本人が聞きに行くものですが、 入院中などで本人が行くことが難しい場合は、 家族やその代わりとなる人が代理で聞くことができます。 私は期待せず、でも希望だけは失くさ…

背水の陣。未来ある道を進むべくセカンドオピニオンへ。

ここ数日Wi-Fiの調子が悪いことに加え、 自身の体調も優れず、更新が滞ってしまいました。 数日空いてしまいましたが、今回も書いていきたいと思います。 前回、転院してから約1年の検査や治療の経過について医師より説明を受け、 現状手立てがなくセカンド…

次の一手がない。セカンドオピニオンの勧め。

最初の入院をしてから1年が経過。 あっという間でした。 まさか、初めの入院時にこんなに長く入院するなんて誰も想像していませんでした。 この頃の母からのLINE報告を読み返すと、 体調の良い日に入院後初のシャワー浴に入ったことが報告されていました。 …

レミケードも効かない。残された道は・・・。

母の主な病態は原発性免疫不全症候群と炎症性腸疾患。 約一年間検査を行いつつ、ステロイドやグロブリン・アルブミン製剤の投与を行ってきましたが、明らかな効果はなく経過していました。 そしてステロイド抵抗性であり、免疫抑制剤や生物学的製剤の投与も…

治療効果なし。レミケードへの挑戦。

免疫抑制剤(タクロリムス)と生物学的製剤(ヒュミラ)を開始して1か月後、 治療の評価を行うために造影CT検査を行いました。 結果としては変わりなし。 悪化もしていなければ、効果も出ていない状態でした。 その後、ヒュミラの投与量を倍に増やすことを試…

人と話すということ。入院で絶たれる様々なもの。

前回に引き続き、コロナ禍の母の入院生活のお供についてや そんな日常で感じたことについて書いていきたいと思います。 コロナ前の直接面会していた時は、面会では会話をしていることがほとんどでした。 長いときは3~4時間滞在して主にお互いの最近の出来…

差し入れの重責。母年表をもとに試行錯誤する日々。

前回、入院生活の暇つぶしに読書を始めた母について書かせていただきました。 今回は差し入れの本を選ぶ中で、考えたことについてお話していきます。 一般的に、人に何かをプレゼントするときってその人の背景だったり、 大切にしているものから想像を膨らま…

何かしたいと思えるように。溢れかえる本。

入院して半年以上、持続する症状に苦しみ、自分では体さえも動かせないような状態。 そんな状態では何かしたいと思う気持ちも起きないようで、 母はテレビや音楽鑑賞などの受動的に楽しめるもので時間を潰していました。 テレビはもっぱら大食い番組や料理番…

”コロナ禍”という状況に救われた話。

面会制限により全面的に面会ができないことはとても寂しいし、 会って状態を把握できない分、心配は大きかったのですが、 振り返ってみると、自身にとっては悪いことばかりではありませんでした。 むしろコロナ禍で面会の頻度が減ったことは結果的に自分にと…

コロナ禍の面会。大切な時間を紡ぐ。

コロナがある世界になってから、様々な場面で生活様式が変化しました。 面会や入院もしかりです。 病院で働いているからこそ、より一層思うのですが、 今までなら普通に面会できて、一緒に何かを食べたり何かを見たり、 たわいのない話だってできていました…

倫理委員会の承認と新たな治療。

今回は少し難しい話なのですが、母の新たな治療が始まるにあたり、 適応外の治療がどのように承認されて、実際に治療が開始されるに至ったか についてお話していきたいと思います。 前回お伝えした免疫抑制剤や生物学的製剤には適応の疾患や病態があります。…

免疫抑制剤と生物学的製剤とやら。

世間では新型コロナウイルスが本格化していました。 今となっては1日に1万人近く感染者が出ても驚かなくなってしまいましたが、 上陸当初は数人出ただけでも大騒ぎになっていたなあとこの頃を思い出します。 4月に入って間もなくして、緊急事態宣言が発出さ…

これまでのおさらい。お花見で久しぶりの外出、色のある世界に感動。

元々入院していた病院に戻るとはいえ、今回の転院で3回目。 約ひと月での再度転院となり、出戻りになった母。 前に診ていただいていた病棟へ戻ることになり、 人や環境に変わりのない病棟に安心しました。 当日は顔なじみの看護師や他スタッフが出迎えてくだ…

「治療できる見込みがないなら家に帰りたい」

医師からの病状説明後、心身ともに身動きができないくらい憔悴していたように思います。 自分の仕事も忙しい時期と重なり、実際この頃の記憶ってなかったりします。 メモは残っているものの、記憶としては抹消しているのかもしれないです。 それは意図的な防…

この先一生入院と言われて。

転院して間もなく、遺伝性疾患が疑われ遺伝子検査を行っていたのですが、 3週間ほど経った頃に、主治医より検査の結果を伝えたいと連絡がありました。 病状説明の日、夕方に病院へ行き、母と話しながら待っていました。 予定時間を少し過ぎたあたりに先生が…

エレンタールとの出会い。

まずは、前回の続きでエレンタールの小噺を。 ”エレンタール”とは高カロリーの栄養剤の1つで、 消化をほとんど必要としない成分でできています。 栄養剤としての役割や炎症性腸疾患の治療としての役割もあります。 粉末状の栄養剤でお湯や水に溶かして飲みま…